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郷田真隆九段対佐々木大地七段の棋譜と、あたろうの感想(第75回NHK杯テレビ将棋トーナメント2回戦第15局2025年11月16日)

こんにちは!あたうる興業の「あたろう」です。将棋第75回NHK杯、郷田真隆九段対佐々木大地七段の対局の棋譜と、あたろうの感想を記事にしたいと思います。

2025/11/16 第75回NHK杯テレビ将棋トーナメント2回戦第15局

▲先手 郷田真隆九段 54歳 竜王戦1組(1組:19期) 順位戦B級2組(A級:13期)

△後手 佐々木大地七段 30歳 竜王戦3組 順位戦C級2組

本対局の棋譜

▲2六歩△8四歩▲2五歩△8五歩▲7八金△3二金▲3八銀△7二銀▲6八玉△4二玉▲7六歩△8六歩(下図・12手目)

▲同歩△同飛▲2四歩△同歩▲同飛△2三歩▲2六飛△3四歩▲8七歩△8二飛▲1六歩△1四歩▲2四歩△同歩▲同飛△8八角成(下図・28手目)

▲同銀△2二銀▲3六歩△6四歩▲2八飛△2三歩▲3七銀△6三銀▲4六銀△5四銀▲3五歩(下図・39手目)

△同歩▲同銀△9四歩▲9六歩△5二金▲7七桂△4五銀▲3八金△3四歩▲3七桂△3五歩▲4五桂△4四歩▲3三歩△同桂▲同桂成△同銀▲6一角(下図・57手目)

△4五桂▲7一銀△9二飛▲8四桂△9三角(下図・62手目)

▲8三角成△3六歩▲8五桂△8四角▲同馬△3七歩成(下図・68手目)

▲同金△同桂成▲2六飛△7二飛▲8二角△同飛▲同銀不成△4七成桂▲2九飛△6五桂▲4三歩△同玉▲4一飛(下図・81手目)

△4二金右▲1一飛成△3八銀▲2五飛△5八成桂▲7九玉△3四銀▲2八飛△2七金(下図・90手目)

▲3八飛△同金▲8九玉△6九飛(下図・94手目)

▲7九香△6八成桂▲同金△同飛成▲6六馬△6九角▲7八銀△3六角成(下図・102手目)

▲9一銀成△8六歩▲同歩△8七歩▲同銀右△5七桂成▲3九歩△4八金▲9八玉△6七成桂▲5五馬△4五金▲6四馬△7七成桂▲同香△6四竜(下図・118手目)

▲6五歩△5五竜▲4九歩△同金▲8一竜△6九馬▲9七玉△5八竜▲7八桂△6六歩(下図・128手目)

▲7三桂成△6七歩成▲8五歩△7八と▲8六玉△6六角▲8四歩△7七と▲8五玉△8八竜▲9四玉△8七馬(下図投了図)まで140手で後手佐々木大地七段の勝利。

素人あたろうの、本対局の感想

▲先手 郷田真隆九段

△後手 佐々木大地七段(勝ち)

 

序盤は相掛かりとなりました。

 

今回の対局で、あたろうが注目したのは中盤です。

61手目、先手▲8四桂(下図)の場面

先手は、後手の飛車を追いかけています。

しかし、上図の場面で後手が好手を打ちます。62手目、後手△9三角(下図)。

この9三の角打ちが妙手で、先手の桂馬は後手の飛車を取れません。先手の8四の桂馬が動くと、後手の角が5七の地点で成って、先手玉は詰むからです。

 

上図より、▲8三角成△3六歩(下図・64手目)。

 

上図より、▲8五桂△8四角(下図・66手目)。

先手は、後手の9三の角を攻めますが、△8四角と、後手は角を切ります。

 

上図より、▲8四同馬△3七歩成(下図・68手目)

先手が角を取るのを見て、後手は△3七歩成とし、3七の地点を制圧します。

 

以後、140手目まで進みますが、後手優勢の展開が続きました。

下図が投了図です。

先手玉は、直ぐには詰みそうにありませんが、後手の駒得と、後手玉の固さから、先手は投了となりました。

 

一局を通して、居飛車、相掛かりの戦いが拝見出来て、とても勉強になりました。相掛かりの戦形はとても複雑で、少しのミスが勝敗を分けると思いました。

 

コラム・将棋サロン「またさかば」(2025/11/18号)

※ここは「またわれ村」の酒場「またさかば」。「あたろう」や「またわれ」が、「またさかば」の一角を借りて将棋談義をする、将棋サロン「またさかば」です。

またわれ:やあっ!僕「またわれ」。股の割れた大根の妖精だよ。

あたろう:こんにちは!あたうる興業の「あたろう」です。

またわれ:「またさかば」で将棋の話をするのも、久しぶりだね。

あたろう:記事を書かない期間が長くなってしまって、すいませんでした。

またわれ:また、これから頑張ればいいさ!

あたろう:久しぶりなので、最近の将棋界のタイトル戦の話でもしようかと思います。

 

・第73期王座戦

 タイトル保持者は、藤井聡太王座。挑戦者は伊藤匠叡王です。10月28日に第5局が行われ、伊藤匠叡王が勝利し、3勝2敗で、伊藤匠叡王が王座のタイトルを奪取しました。

 これで、伊藤匠叡王が二冠になりました。藤井聡太竜王名人は六冠となりました。

 

・第38期竜王戦

 タイトル保持者は、藤井聡太竜王。挑戦者は佐々木勇気八段です。11月12日~13日に第4局が行われ、藤井聡太竜王が勝利し、4戦全勝で竜王のタイトルを防衛しました。

 このタイトル防衛により、藤井聡太竜王は、竜王タイトル5連覇達成で、永世称号の権利を獲得しました。

 

またわれ:なるほど~・・・伊藤匠二冠は凄いよね!藤井聡太竜王名人から、2個もタイトルを奪取しちゃったんだからね。

あたろう:そうだね。2強時代の到来かもしれませんね。

またわれあたろうよ。また、将棋の話やら、指南をしてくれ!楽しみにしているぞ!

あたろう:そうですね。頑張って、ブログを書きたいと思います。今週はこの辺で・・・

 

あたろうまたわれでした。

 

 

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藤井聡太の将棋入門

丸山忠久九段対中村太地八段の棋譜と、あたろうの感想(第75回NHK杯テレビ将棋トーナメント2回戦第2局2025年8月17日)

こんにちは!あたうる興業の「あたろう」です。将棋第75回NHK杯、丸山忠久九段対中村太地八段の対局の棋譜と、あたろうの感想を記事にしたいと思います。

2025/8/17 第75回NHK杯テレビ将棋トーナメント2回戦第2局

▲先手 中村太地八段 37歳 竜王戦5組 順位戦A級(A級:2期)

△後手 丸山忠久九段 54歳 竜王戦1組(1組:26期) 順位戦B級2組(A級以上:14期)

本対局の棋譜

▲2六歩△3四歩▲7六歩△8四歩▲2五歩△3二金▲7八金△8八角成(8手目・下図)

▲同銀△2二銀▲1六歩△9四歩▲9六歩△1四歩▲3八銀△8五歩▲3六歩△8六歩(18手目・下図)

▲同歩△同飛▲4六歩△8二飛▲6八玉△3三銀▲3七桂△6四歩▲4七銀△5二金▲3八金△4四歩▲5六銀(31手目・下図)

△3五歩▲2六飛△3四銀▲6六角(35手目・下図)

△3三桂▲4四角△4三金左▲6六角△6五歩▲同銀△3六歩▲同飛△2九角(44手目・下図)

▲3九歩△3八角成▲同歩△3五金(48手目・下図)

▲同飛△同銀▲2二角△4八飛(52手目・下図)

▲7七玉△4四歩▲1一角成△4六銀▲8六歩△3六歩▲4五歩△3七歩成▲4四歩(61手目・下図)

△4二金引▲4三歩成△同金直▲4四香△3四金▲2一馬△6四歩▲同銀△6三歩▲4三歩(71手目・下図)

△6四歩▲4二歩成△同金▲同香成△同玉▲4三金△5一玉▲5三金△6五桂(80手目・下図)

▲8七玉△5二歩▲4二金打△6一玉▲6三金△7四銀▲5二金寄(87手目・下図)

△同飛▲同金△同玉▲2二飛(91手目・下図)

△5三玉▲2三飛成△4四金打▲4五歩△5七銀不成▲4四歩△6六銀成▲4三馬(99手目・下図)

△6三玉▲6六歩△5六角(102手目・下図)

▲6七銀△同角成▲同金△7八銀▲9七玉△7二玉▲3二竜△6二香▲3四馬△8九銀成(112手目・下図)

▲6一角△8二玉▲6二竜△同銀▲8三金(117手目・下図)

△同銀▲同角成△同玉▲6一馬△7二金▲8四金(下図投了図)まで123手で先手中村太地八段の勝利。

 

素人あたろうの、本対局の感想

▲先手 中村太地八段(勝ち)

△後手 丸山忠久九段

 

序盤、8手目、後手△8八角成(下図)

後手の丸山忠久九段の、一手損角換わりの戦形になりました。

 

今回は終盤に注目したいと思います。

 

101手目、先手、▲6六歩(下図)の場面

さて、後手のターンですが、102手目、後手は、△5六角(下図)と打ちます。

この△5六角の時に、後手が思い切って、△7八飛成と、飛車を切る手も見えました。飛車を切って、先手玉が詰んでいたかどうかは、素人あたろうには、読み切れませんでした。

 

上図より、▲6七銀△同角成▲同金△7八銀▲9七玉(下図)と進みます。

 

上図より、△7二玉▲3二竜△6二香▲3四馬(下図)の場面

後手は、次に、112手目、△8九銀成(下図)として、先手に下駄を預けます。

 

上図より、113手目、先手、▲6一角(下図)と打ち込みます。以後の先手の攻めは確実でした。

 

上図より、△8二玉▲6二竜△同銀▲8三金(下図)

 

上図より、△8三同銀▲同角成△同玉▲6一馬△7二金(下図)と先手は後手玉を攻めます。

 

上図より、123手目、先手▲8四金(下図投了図)と打ちます。

上図の▲8四金のところで、▲8四銀では、後手玉は詰みません。

上図で後手の投了となります。

 

一局を通して、激しい終盤戦になりました。先手の中村太地八段の終盤の読みの正確さは、素晴らしかったと思います。

 

あたろうでした。

 

 

 

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藤井聡太の将棋入門

豊島将之九段対折田翔吾五段の棋譜と、あたろうの感想(第75回NHK杯テレビ将棋トーナメント2回戦第1局2025年8月10日)

こんにちは!あたうる興業の「あたろう」です。将棋第75回NHK杯、豊島将之九段対折田翔吾五段の対局の棋譜と、あたろうの感想を記事にしたいと思います。

2025/8/10 第75回NHK杯テレビ将棋トーナメント2回戦第1局

▲先手 折田翔吾五段 35歳 竜王戦4組 順位戦C級2組

△後手 豊島将之九段 35歳 竜王戦2組(1組以上:10期) 順位戦A級(A級以上:8期)

本対局の棋譜

▲2六歩△8四歩▲2五歩△8五歩▲7八金△3二金▲3八銀△7二銀▲5八玉△9四歩▲9六歩△8六歩(12手目・下図)

▲同歩△同飛▲8七歩△8四飛▲3六歩△1四歩▲4六歩△3四歩▲4七銀△6二玉▲4八金△3三角▲7六歩△4四歩▲3七桂△4二銀▲6六角(29手目・下図)

△7四飛▲7七金△4三銀▲5六歩△5四銀▲7五角(35手目・下図)

△4五歩▲同桂△同銀▲同歩△6五桂▲6八銀△7七桂成▲同桂△7八金(44手目・下図)

▲5五桂△1五角▲1六歩△7五飛▲1五歩△7六飛▲2九飛△7七金▲6五角(53手目・下図)

△4六歩▲同銀△5四桂▲7六角△4六桂▲4七玉△7六金▲4六玉△1三角(62手目・下図)

▲2四歩△同角▲同飛△同歩▲4一飛(67手目・下図)

△4四歩▲2一飛成△4五歩▲5七玉△3一飛(72手目・下図)

▲同竜△同金▲4三角△5四銀▲6一角成(77手目・下図)

△同銀▲8二飛△7二角▲8三金△5五銀▲同歩△4六角(84手目・下図)

▲5八玉△5六桂▲5七銀打△4八桂成(88手目・下図)

▲同銀△6八角成▲同玉△7八飛(下図投了図)まで92手で後手豊島将之九段の勝利。

 

素人あたろうの、本対局の感想

▲先手 折田翔吾五段

△後手 豊島将之九段(勝ち)

 

序盤の戦形は、相掛かりでした。

 

43手目、先手▲7七同桂(下図)の場面

 

次に、44手目、後手は△7八金(下図)と打ち込みます。

先手の駒の効きの無い所に、取ったばかりの金を打ち込む手は、さすが豊島将之九段らしい手だったと思います。

 

終盤、79手目、先手▲8二飛(下図)の場面

先手が飛車を打ち込んで、王手をかけます。

 

次に、80手目、後手△7二角(下図)と間駒をします。

この場面、素人あたろうには分かりませんが、先手にチャンスがあったと思います。上図より、△7一銀と打ち込んだ場合に、後手玉の詰みがあったかどうかは、私には分かりませんが・・・

 

上図より、81手目、先手▲8三金(下図)と打ちます。

 

上図より、△5五銀▲同歩△4六角(84手目・下図)と進みます。

先手は5五の桂馬を取られてしまったのは、痛い所でした。後手の豊島将之九段は△4六角と打った時点で、詰みまで読んでいたのではと思われます。

 

上図より、▲5八玉△5六桂▲5七銀打△4八桂成(88手目・下図)と進みます。

上図より、▲4八同銀△6八角成▲同玉△7八飛(92手目・下図投了図)と進みます。

後手の飛車打ちを見て、先手の折田翔吾五段の投了となりました。

上図(投了図)は、先手玉が上に逃げても、下に逃げても、金打ちの一手詰めです。後手飛車を玉が取っても、後手の持ち駒の、銀、金と打てば、先手玉の詰みです。

 

一局を通して、先手の折田翔吾五段にチャンスがあったかもしれませんが、後手の豊島将之九段の終盤の読みの正確さは、さすがだと思いました。

 

あたろうでした。

 

 

 

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藤井聡太の将棋入門

佐藤康光九段対佐々木大地七段の棋譜と、あたろうの感想(第75回NHK杯テレビ将棋トーナメント1回戦第18局2025年8月3日)

こんにちは!あたうる興業の「あたろう」です。将棋第75回NHK杯、佐藤康光九段対佐々木大地七段の対局の棋譜と、あたろうの感想を記事にしたいと思います。

2025/8/3 第75回NHK杯テレビ将棋トーナメント1回戦第18局

▲先手 佐々木大地七段 30歳 竜王戦3組 順位戦C級2組

△後手 佐藤康光九段 55歳 竜王戦1組(1組以上:30期) 順位戦B級1組(A級以上:26期)

本対局の棋譜

▲2六歩△3四歩▲7六歩△9四歩▲9六歩△8八角成(6手目・下図)

▲同銀△4二銀▲2五歩△3三銀▲4八銀△2二飛(12手目・下図)

▲6八玉△6二玉▲7八玉△7二玉▲3六歩△8二玉▲3七銀△7二銀(20手目・下図)

▲4六銀△4四歩▲5八金右△4二銀▲7七銀△4三銀▲6六歩△3三桂▲5六歩△2一飛▲8八玉△4二金▲7八金△2五桂(34手目・下図)

▲同飛△2四歩▲2八飛△2五歩▲3七桂△2六歩▲2五桂打△4九角(42手目・下図)

▲1五角△3二金▲2六角△5八角成▲同飛△2四歩▲3三桂成△同金▲4五桂△同歩▲同銀△5二銀▲5五歩△6二桂(56手目・下図)

▲5四歩△同歩▲9五歩(59手目・下図)

△同歩▲9三歩△同香▲5四銀△同桂▲9四歩△同香▲5四飛(67手目・下図)

△8四桂▲8六桂△8五銀▲5五飛△8六銀▲同銀△4一飛▲7一銀△同金▲5二飛成(77手目・下図)

△7六桂▲9八玉△4四飛(80手目・下図)

▲9三歩△同桂▲5三角△8一金▲4四角上(85手目・下図)

△同金▲4一飛△8八金(88手目・下図)

▲同金△同桂成▲同玉△7六桂▲7七玉(93手目・下図投了図)まで93手で先手佐々木大地七段の勝利。

 

素人あたろうの、本対局の感想

▲先手 佐々木大地七段(勝ち)

△後手 佐藤康光九段

 

序盤、6手目、後手△8八角成(下図)と、いきなり角交換から対局が始まりました。

 

12手目、後手、△2二飛(下図)と、後手は戦形を向かい飛車にします。

驚きのスタートでしたが、後手の佐藤康光九段らしい序盤だったと思います。

 

手は進み、33手目、先手▲7八金(下図)の場面

上図より、34手目、後手△2五桂(下図)と、後手の桂馬が、2筋に跳ねてきます。

後手は、桂馬を犠牲にして、2筋の向かい飛車の展開を優位に進めようとします。

 

上図より、▲2五同飛△2四歩▲2八飛△2五歩(下図)の場面

後手の2筋の歩が、どんどん前に来ます。あたろうは、先手がどの様に、後手の攻めを受けるのか、注目しました。

 

上図より、39手目、先手▲3七桂(下図)と、先手は桂馬を上げて来ました。

素人あたろうには???といった感じで、これで本当に受かるんかいな?と思いました。

 

上図より、40手目、後手△2六歩、と更に後手の歩が前へ出てきます。そこで先手は、▲2五桂打(下図)と打ちます。

素人あたろう的には、この様な向かい飛車の受け方もあるんだなぁと思いました。

 

手は進み、55手目、先手▲5五歩(下図)の場面

先手は2六の角筋を生かすべく、5筋の歩を上げて来ました。

 

ここで、後手の佐藤康光九段は、56手目、後手△6二桂(下図)と打ちます。

なるほど~、5四の地点を受けながら、先手の2六の角筋の攻めを止める、桂馬打ちでした。

 

手は進み、終盤、77手目、先手▲5二飛成(下図)の場面

先手が優勢な場面。後手は攻めに転じます。

 

上図より、78手目、後手△7六桂(下図)と、後手は王手をかけます。

上図より、79手目、先手▲9八玉と、先手は王手をかわします。

 

次の80手目、後手△4四飛(下図)

後手は、飛車で、先手の角筋を止めます。

上図より、▲9三歩△同桂▲5三角△8一金(下図)と進みます。

上図より、85手目、先手▲4四角上(下図)

上図より、△4四同金▲4一飛(下図)

この時点で、後手玉は詰み必死だったと思います。後手は最後の攻めを見せます。

上図より、88手目、後手△8八金(下図)

上図より、▲8八同金△同桂成▲同玉△7六桂(下図)の場面

素人あたろう的には、後手はこんだけ駒を持ってるんだから、なんとかなるんではないか、と考えてしまうところですが・・・

 

上図より、93手目、先手▲7七玉(下図投了図)

先手玉は、7七の地点に逃げれば詰みは無いそうです。7七以外のところに逃げれば、先手玉は詰んでしまうそうです。

ここで、後手の佐藤康光九段は投了し、先手の佐々木大地七段の勝利となりました。

 

一局を通して、後手の佐藤康光九段らしい序盤、中盤の、工夫された手が光る対局でしたが、佐々木大地七段の的確な対応が素晴らしかったと思います。

 

コラム・将棋サロン「またさかば」(2025/8/9号)

※ここは「またわれ村」の酒場「またさかば」。「あたろう」や「またわれ」が、「またさかば」の一角を借りて将棋談義をする、将棋サロン「またさかば」です。

またわれ:やあっ!僕「またわれ」。股の割れた大根の妖精だよ。

あたろう:こんにちは!あたうる興業の「あたろう」です。

またわれ:最近の将棋界はどうなっているのかな?

あたろう:今は、第66期王位戦のタイトル戦が行われています。

またわれ:あの人でしょ、藤井くん。

あたろう:あのね~、藤井聡太先生でしょ!藤井聡太王位に挑戦しているのは、永瀬拓矢九段です。

またわれ:永瀬さんでしょ!頑張ってほしいよね~。

あたろう:今のところ、藤井聡太王位の3連勝で、タイトル防衛に王手をかけています。第4局は、8月19日~20日に行われる予定です。

またわれ:相変わらず強いね~。

またわれ:他に何か将棋にまつわる話とかある?

あたろう:そう言われると、困るな~。こういう困った時は、詰将棋!

またわれ:詰将棋ね、いいんじゃない!

あたろう:それでは、出題します。

あたろうまたわれ、考えてみて。5手詰です。

またわれ:さっぱり分からん・・・

あたろう:こういう時は、まず、玉が今、どこに逃げられるか、確認してみるといいよ。

またわれ:なるほど~、上図を見ていると、玉は、1一の飛車は取れるよね。あと、2三玉と逃げる事が出来るよね。

あたろう:その通り!では、初手は何をすれば良いと思う?

またわれ:(自信なさげに)先手▲2一飛成?かな。

あたろう:素晴らしい!玉は、竜の効きによって、2三に逃げる事が出来ないね。よって、玉は2一同玉と、竜を取るしか無いね。

またわれ:あとはどうするの?

あたろう:あとは、持ち駒の金を打って、玉を追いかけるだけだね。

初手より、▲2一飛成△同玉▲3二金(下図)

あたろう:上図より、玉は1一にしか逃げられません。そして最後は・・・

またわれ:3三角成!

あたろう:その通り!上図より、△1一玉▲3三角成(下図)

あたろう:これで詰みですね。玉は間駒しても意味が無いので。

またわれ:なるほど~、詰将棋って、見た目何が何だか良く分からないけど、5手詰めくらいなら、順を追って解いていくことができるね!

あたろう:これからも勉強だね!

 

あたろうまたわれでした。

 

 

 

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近藤誠也八段対藤本渚五段の棋譜と、あたろうの感想(第74回NHK杯テレビ将棋トーナメント準々決勝第3局2025年2月16日)

こんにちは!あたうる興業の「あたろう」です。将棋第74回NHK杯、近藤誠也八段対藤本渚五段の対局の棋譜と、あたろうの感想を記事にしたいと思います。

2025/2/16 第74回NHK杯テレビ将棋トーナメント準々決勝第3局

▲先手 近藤誠也(こんどう せいや)八段 28歳 竜王戦3組 順位戦B級1組

△後手 藤本渚(ふじもと なぎさ)五段 19歳 竜王戦5組 順位戦C級1組

 

本対局の棋譜

▲2六歩△3四歩▲7六歩△4四歩▲4八銀△8四歩▲4六歩△8五歩▲7七角△3二金▲4七銀△4二銀▲5六銀△4三銀▲4八飛(下図・15手目)

△3三桂▲3六歩△5四歩▲3七桂△5二金▲6八玉△6二銀▲7八銀△7四歩▲7九玉(下図・25手目)

△7三桂▲5八金右△6四歩▲9六歩△9四歩▲4五歩(下図・31手目)

△同桂▲同桂△6五桂▲6六角△8六歩▲同歩△同飛▲8七歩△7六飛(下図・40手目)

▲8八桂△6六飛▲同歩△4五歩▲6五歩△6六桂▲8一飛△4二玉▲9一飛成△3七角▲4九飛△5八桂成▲同金△3八金(下図・54手目)

▲4五飛△4四歩▲2五飛△1九角成▲6四歩△5五歩▲1五桂(下図・61手目)

△5六歩▲2三桂成△2四歩▲同飛△4六馬▲3二成桂△5三玉(下図・68手目)

▲5五香△同馬▲2二飛成△5七歩成▲同金△5六歩▲9三竜△6三歩▲4七金(下図・77手目)

△4五香▲4六歩△同香▲2五竜△3五香▲6七桂△4七香成▲5五桂(下図・85手目)

△5四玉▲4三桂成△同金▲6六銀△5五金▲同銀△同玉▲7七角△4六玉▲5五角打(下図・95手目)

△4五玉▲3五歩△3六銀▲同竜△同玉▲2五銀△2六玉▲2七歩△同玉▲1六銀△3六玉▲2七金△3五玉▲3六金打(下図・109手目)

△2四玉▲2六香△2五歩▲同香△1四玉▲2二香成(下図投了図)まで115手で先手近藤誠也八段の勝利。

 

素人あたろうの、本対局の感想

▲先手 近藤誠也八段(勝ち)

△後手 藤本渚五段

 

序盤、15手目、先手▲4八飛(下図)の場面

先手は右四間飛車で、4筋に駒を集めます。

 

手は進み、25手目、先手▲7九玉(下図)の場面

先手は左美濃で玉を囲います。

 

手は進み、31手目、先手▲4五歩(下図)の場面

先手から▲4五歩と指して、戦闘開始です。

 

以後、△4五同桂▲同桂△6五桂(下図)

後手は、先手の▲4五歩に対して、△同歩では無く、△同桂と指します。次に先手▲4五同桂となり、後手はいつでも先手の4五の桂馬が取れる状態で、△6五桂と跳ねて、7七の先手の角に桂馬を当てます。

 

以後、▲6六角△8六歩▲同歩△同飛▲8七歩(下図)

先手の4七の歩打ちで、後手はどこに飛車を引くのかなと思いきや、40手目、後手△7六飛(下図)と指します。

以後、▲8八桂△6六飛▲同歩と進み、飛車角交換となりました。後手の藤本渚五段の思い切りの良い決断でした。

 

手は進み、50手目、後手△3七角(下図)の場面

以後、▲4九飛△5八桂成▲同金△3八金(下図・54手目)

後手は6六にあった桂馬を5八に跳ねて、金を取ります。その取った金を直ぐに△3八金と打って、先手の飛車を追いかけます。対局後、藤本渚五段がおっしゃっていましたが、△3八金の時に、もっと良い手があったと思いますとのことでした。

 

以後、▲4五飛△4四歩▲2五飛△1九角成▲6四歩△5五歩(下図・60手目)の場面

次に先手は、61手目、▲1五桂(下図)と打ちます。

追われた飛車を、先手は、4五、2五と差し回し、▲1五桂と2筋を攻めます。

 

以後、先手は優勢ですが、一手間違えれば、先手玉が危ない状態で、手は進みました。近藤誠也八段の中終盤の一手一手は、正確でした。

 

手は進み、92手目、後手△5五同玉(下図)の場面

次に、93手目、先手▲7七角(下図)

この角打ちは、先手の6八の位置を守りながら王手です。

 

以後、△4六玉▲5五角打(下図・95手目)

先手は持ち駒の角を5五に打って王手をかけます。この角が効いて、後手玉は投了まで、入玉が出来ませんでした。

 

下図が、115手目、先手▲2二香成までで、後手の投了となりました。

 

一局を通して、藤本渚五段の得意戦法である、雁木の対策を練って来た近藤誠也八段。藤本渚五段は、4五歩の攻めに対して、同歩では無く、同桂と指したり、飛車角交換など、とても工夫が見られた序盤でした。しかし、中終盤の近藤誠也八段の攻めは見事であり、自玉が危ない状態でも、正確な攻守の手が光りました。

 

最後までとても面白く拝見させて頂きました。

 

コラム・将棋サロン「またさかば」(2025/2/22号)

※ここは「またわれ村」の酒場「またさかば」。「あたろう」や「またわれ」が、「またさかば」の一角を借りて将棋談義をする、将棋サロン「またさかば」です。

またわれ:やあっ!僕「またわれ」。股の割れた大根の妖精だよ。

あたろう:こんにちは!あたうる興業の「あたろう」です。

 

またわれ:藤本渚くん、残念だったね。19歳、若いね~。

あたろう:君じゃなくて、藤本渚先生ね💦

 

あたろう:最近のタイトル戦についてだけど、王将のタイトル戦は、藤井聡太王将の全勝とはならなかったね。

またわれ:挑戦者の永瀬拓矢九段が第4局を勝ったんでしょ。

あたろう:第4局は2月15~16日に行われ、永瀬拓矢九段が勝利し、藤井聡太王将の3勝1敗となりました。第5局は3月8~9日に行われる予定です。

またわれ:あと、棋王のタイトル戦も行われているよね。

あたろう:現在、藤井聡太棋王の1勝で、第2局は2月22日に行われる予定です。挑戦者は増田康宏八段です。

またわれ:今日だね。

 

あたろう:さて、4月から行われる予定の、名人のタイトル戦に向けて、藤井聡太名人に挑戦するための、順位戦A級のリーグ戦も目が離せません。挑戦権を得られるのは、佐藤天彦九段、永瀬拓矢九段、増田康宏八段に絞られてきました。佐藤天彦九段は佐々木勇気八段と、また、永瀬拓矢九段と増田康宏八段は直接対局を、2月27日に予定されています。

 

あたろう:そして、4月から行われる予定の、叡王のタイトル戦。伊藤匠叡王に挑戦するための、本戦トーナメントも4人に絞られてきました。準決勝の組み合わせは、藤井聡太竜王名人対糸谷哲郎八段、永瀬拓矢九段対斎藤慎太郎八段です。

 

またわれ:プロの将棋もいいけど、あたろうは将棋を指さないのかいな?

あたろう:えっ💦そういえば指していないなぁ・・・

またわれ:腕落ちてるんじゃないの~

あたろう:元々そんなに強い訳じゃ無いしねぇ・・・

またわれ:そうだ、いい事思いついた!

あたろう:なにさ。

またわれ:パソコンで、テキストAIと将棋で勝負なんてどうだ。面白そうじゃないか!

あたろう:テキストAIと勝負だってぇ。う~ん、面白い!

またわれ:ちょっと「またさかば」のパソコンを借りて・・・

あたろう:「またさかば」って、何でもあるね💦

またわれ:「Chat GPT」に聞いてみよう・・・なんか対局してくれるみたいだよ!

あたろう:そりゃ凄い!

またわれあたろうよ、早速、勝負してみなよ。

あたろう:とにかくやってみますか。

 

▲先手 Chat GPT

△後手 あたろう

▲7六歩△3四歩▲2六歩△3二金▲7八金△4二銀▲6八銀△3三角▲7七角△同角成▲同桂△3三銀▲4八銀△6二銀▲5六歩△6四歩▲5八金△6三銀▲7九角(下図)

あたろうまたわれよ、次に△7四歩と指そうとしたら、「GPTの使用の制限に達しました」だってさ・・・

またわれ:ありゃま、そりゃ残念。対局中止だね。

あたろう:でも「Chat GPT」も、しっかり将棋を指していたね。

またわれ:今度は課金してやれや。

あたろう:そこまでは・・・・

 

あたろうまたわれでした。

 

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藤井聡太竜王名人対佐藤康光九段の棋譜と、あたろうの感想(第74回NHK杯テレビ将棋トーナメント準々決勝第2局2025年2月9日)

こんにちは!あたうる興業の「あたろう」です。将棋第74回NHK杯、藤井聡太竜王名人対佐藤康光九段の対局の棋譜と、あたろうの感想を記事にしたいと思います。

2025/2/9 第74回NHK杯テレビ将棋トーナメント準々決勝第2局

▲先手 佐藤康光(さとう やすみつ)九段 55歳 竜王戦1組(1組以上:30期) 順位戦B級1組(A級以上:26期)

△後手 藤井聡太(ふじい そうた) 竜王名人(王位・王座・棋王・王将・棋聖) 22歳 第37期竜王 (1組以上:4期) 第82期名人(A級以上:3期)

 

本対局の棋譜

▲7六歩△8四歩▲6八銀△3四歩▲7七銀△7四歩▲2六歩△7二銀▲2五歩△3二金▲7八金△6四歩▲7九角△6三銀▲5六歩△4一玉▲2四歩(下図・17手目)

△同歩▲同角△2三歩▲4六角△4二銀▲4八銀△7三桂▲3六歩△5四歩▲3七桂△3三銀▲6八角△5二飛(下図・30手目)

▲6九玉△6二金▲5七銀(下図・33手目)

△6五桂▲4六銀△7七桂成▲同角△4四歩▲6六角△6五歩▲8四角△6四銀▲7七桂△6三金▲6六歩(下図・45手目)

△同歩▲6五歩△5三銀▲6六角△8二飛▲5五歩(下図・51手目)

△4二銀左▲5四歩△同銀▲5五銀△6七歩(下図・56手目)

▲5八金△3三角▲6七金右△1五角▲4六銀△5五銀打(下図・62手目)

▲同銀△3七角成▲5八飛△4七馬▲5六銀△5八馬(下図・68手目)

▲同玉△3一玉▲2二歩△5七歩▲同金△4五桂(下図・74手目)

▲2一歩成△同玉▲2二歩△同金▲6九桂(下図・79手目)

△5七桂成▲同桂△5五銀▲同角△5二飛(下図・84手目)

▲6六角打△5四金▲7三角成△5五歩▲4一銀(下図・89手目)

△5六歩▲5二銀成△5七歩成▲同角△5六歩▲6一飛△1二玉(下図投了図)まで96手で後手藤井聡太竜王名人の勝利。

 

素人あたろうの、本対局の感想

▲先手 佐藤康光九段

△後手 藤井聡太竜王名人(勝ち)

 

序盤、17手目、先手▲2四歩(下図)の場面

戦形は矢倉になりました。

 

手は進み、32手目、後手△6二金(下図)の場面

次に、33手目、先手は▲5七銀(下図)と指します。

この先手の銀が、5七の地点に上がるのは驚きました。なぜなら、次に後手の桂馬が△6五桂と跳ねたら、後手の両銀取りになるからです。先手は、銀を捨てて、桂馬を頂きますよという手です。

 

以後、△6五桂▲4六銀△7七桂成(下図)

佐藤康光九段らしい、銀桂交換です。

 

手は進み、55手目、先手▲5五銀(下図)の場面

先手は5五の地点に、銀を当てて来ました。素人「あたろう」なら、後手△5五同銀の一択ですが・・・

 

次に、56手目、後手△6七歩(下図)と、歩を打ちこみます。

後手の藤井聡太竜王名人の妙手です。

 

以後、▲5八金△3三角▲6七金右△1五角(下図)

先手は、4九にあった金を5八、6七と進めているうちに、後手が、2二にあった角を3三、1五と移動します。

 

次に、61手目、先手▲4六銀(下図)と、銀を引きます。

ここが、この対局の勝負の別れ道だったのかもしれません。

 

後手はすかさず、62手目、△5五銀打(下図)と、銀を打ちます。

後手は、この先手の隙を見逃しませんでした。

 

以後、▲5五同銀△3三角成▲5八飛△4七馬▲5六銀△5八馬(下図)

後手は馬を展開させて、先手の飛車を取り王手をかけます。

 

以後、飛車を得た後手は、盤上の先手の駒を次々と取っていき、96手目、後手△1二玉(下図)で先手投了となります。

 

一局を通して、先手の佐藤康光九段の、矢倉や、銀桂交換など、序盤の面白い将棋でしたが、後手の藤井聡太竜王名人の、急所の歩の打ち込み、角の展開、先手の隙を見逃さない将棋は、やはり素晴らしいものでした。

 

私、素人「あたろう」が、対局について感想を述べるのは誠に恐縮ですが、高度な対局を拝見させて頂きました。

 

あたろうでした。

 

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増田康宏八段対梶浦宏孝七段の棋譜と、あたろうの感想(第74回NHK杯テレビ将棋トーナメント準々決勝第1局2025年2月2日)

こんにちは!あたうる興業の「あたろう」です。将棋第74回NHK杯、増田康宏八段対梶浦宏孝七段の対局の棋譜と、あたろうの感想を記事にしたいと思います。

2025/2/2 第74回NHK杯テレビ将棋トーナメント準々決勝第1局

▲先手 増田康宏(ますだ やすひろ)八段 27歳 竜王戦3組 順位戦A級

△後手 梶浦宏孝(かじうら ひろたか)七段 29歳 竜王戦3組 順位戦C級2組

 

本対局の棋譜

▲7六歩△8四歩▲6八銀△3四歩▲7七銀△7四歩▲2六歩△7二銀▲2五歩△3二金▲7八金△6四歩▲2四歩(下図・13手目)

△同歩▲同飛△8五歩▲2八飛△2三歩▲4八銀△7三桂▲5八金△6三銀▲3六歩△4二銀▲3七銀△6二金▲6九玉△5二玉▲5六歩△8一飛▲6六歩△1四歩▲6七金右△5四歩▲9六歩△9四歩▲7九角△6五歩(下図・38手目)

▲同歩△同桂▲6六銀△5三銀▲4六銀△7五歩▲5五歩△同歩▲6五銀(下図・47手目)

△6四歩▲5四歩△4四銀▲6四銀(下図・51手目)

△同銀▲6六金△8六歩▲同歩△6五歩▲7五金(下図・57手目)

△同銀▲同歩△6六歩▲6八歩(下図・61手目)

△5六歩▲7七金△6五銀▲7四歩△5四銀▲7三銀(下図・67手目)

△5三銀▲5五歩△同銀▲5四歩△同銀▲6四桂△6三玉(下図・74手目)

▲6二銀成△同玉▲7二金△5三玉▲8一金△7六歩▲5二飛(下図・81手目)

△6四玉▲7六金△4六銀▲同歩△5七歩成▲6二飛成(下図・87手目)

△6三銀▲6五銀△5五玉▲3二竜△5八銀(下図・92手目)

▲7八玉△6七歩成▲8八玉△5四銀▲2五飛△4五桂▲2二竜△6五銀▲同金△4六玉▲3七金△同桂成▲7三角(下図投了図)まで105手で先手増田康宏八段の勝利。

 

素人あたろうの、本対局の感想

▲先手 増田康宏八段(勝ち)

△後手 梶浦宏孝七段

 

序盤、13手目、先手▲2四歩(下図)の場面

相矢倉の戦形になりました。

 

手は進み、37手目、先手▲7九角(下図)の場面

先手は8八の角を、7九に引きます。

 

先手が角を引いたのを見て、次に、38手目、後手△6五歩(下図)と、後手は6筋から攻めの姿勢を見せます。

以後、▲6五同歩△同桂▲6六銀(下図・41手目)と進みます。

上図を見ると、後手の6五の桂馬が、ただで取られそうですが、先手が銀で桂馬を取ると、後手が△6四歩と打ち込み、先手の銀が死んでしまいます。

なので、後手は、6五の桂馬を守る手を、手抜くことが出来ます。

 

上図より、△5三銀▲4六銀△7五歩▲5五歩△同歩▲6五銀(下図・47手目)と進みます。

先手は、▲6五銀と指し、後手の桂馬を取りました。素人「あたろう」的には、先手の増田八段の意図が良く分かりませんでした。

 

手は進み、60手目、後手△6六歩(下図)の場面

上図より、61手目、先手▲6八歩(下図)と、歩を打ちます。

この歩打ちは、先手の角筋を塞いでしまう手で、素人「あたろう」的にも、先手の意図が良く分からない展開ですが、最終盤でこの歩打ちが意味を持ってくるので、将棋は最後まで分かりません。

 

手は進み、73手目、先手▲6四桂(下図)と、持ち駒の桂馬を打った場面

次に、74手目、後手は△6三玉(下図)と、6三の地点に後手玉を逃がします。

ここで先手の増田八段は、攻めに転じます。後手が6三玉と指した場面が、後手の隙であったのかもしれません。その隙を見逃さない増田八段は、果敢に後手玉を攻めます。

 

上図より、75手目、先手▲6二銀成(下図)と指します。

次に後手は△6二同玉と、先手の成銀を取ります。次に77手目、先手▲7二金(下図)と、王手飛車取りをかけます。

後手は、△5三玉と逃げますが、先手は▲8一金(下図・79手目)と、直ぐに後手の飛車を取ります。

次に後手は、△7六歩と、歩を打ちますが、先手▲5二飛(下図・81手目)と、取った飛車を直ぐに打ち込みます。後手の攻めにかまわず、王手をかけます。

この先手の飛車が、後手の金と角を横から睨んでいて、最終盤に活きてきます。

 

手は進み、91手目、先手▲3二竜(下図)の場面

ここで、後手のターンとなりますが、先手玉を詰ますのに、あと一枚駒が足りません。

 

後手は、△5八銀(下図・92手目)と、銀を打ち、王手をかけます。

以後、▲7八玉△6七歩成▲8八玉(下図・95手目)と進みます。

先手玉が、後手の攻めをかわしていきます。後手は金、銀と持っていますが、先手玉は詰みません。

 

最後、105手目、先手▲7三角(下図投了図)で、後手の投了となります。

一局を通して、後手の梶浦七段の優勢のまま終わりそうな対局でしたが、後手が隙を見せた時の、先手の増田八段の攻めは素晴らしく、自玉が詰まないのを見極め、終局までの正確な読みが素晴らしかったと思います。

 

コラム・将棋サロン「またさかば」(2025/2/5号)

※ここは「またわれ村」の酒場「またさかば」。「あたろう」や「またわれ」が、「またさかば」の一角を借りて将棋談義をする、将棋サロン「またさかば」です。

またわれ:やあっ!僕「またわれ」。股の割れた大根の妖精だよ。

あたろう:こんにちは!あたうる興業の「あたろう」です。

 

あたろう:今回の増田八段と梶浦七段の対局の戦形は、矢倉だったね。

またわれ矢倉戦法ですかぁ。

あたろう矢倉と言っても、急戦矢倉と言うのかな?がっちり矢倉には囲わずに、戦いが始まる感じだね。

 

あたろう:さて、将棋のタイトル戦ですが・・・

またわれ藤井聡太竜王名人の話になっちゃうよね。

あたろう:まあ、七冠ですから、当然ですね。

あたろう:先日、2月2日に行われた棋王タイトル戦第1局。挑戦者は増田康宏八段ですが、藤井棋王が勝ち、白星発進となりました。棋王戦第2局は、2月22日に行われる予定です。

 

またわれ:で、今日はこのサロンで何を話すのかい?

あたろう:じゃあ、今日はこの駒の話でもしようかな。

 

 

またわれ桂馬ですかぁ~。

あたろう桂馬トリッキーな動きで知られていますね。

またわれあたろう桂馬好きかい?

あたろう:いや~、実は扱いが難しくて厄介な駒って感じかな。

またわれ:それだけ、桂馬将棋を奥深いものにしているって言う事じゃないかな。

あたろう:一応、桂馬動き方の紹介をします。桂馬は下の図の赤丸のところに指すことが出来ます。

あたろう:そして、桂馬だけが許される、特別なルールが・・・

またわれ駒を跳び越して指せる!

あたろう:その通り、桂馬は下の図の様な時でも、赤丸のところに指せるのです。

またわれ:やはり、トリッキーですな!

あたろう:昔は、「桂馬の高跳び歩の餌食」なんて言葉があったが、今では攻め有力な駒の一つに挙げても良いでしょう。桂馬は初期位置から2手で、相手陣に手が届くところまで進めるしね。

またわれ守りの駒としても重要だね。

あたろう:その通り・・・なので、序盤から終盤まで、とてもキーマンになる駒とも言えると思います。

あたろう:終盤の一例を紹介すると、相手の美濃囲いを崩す角とのコンボの攻めは有名だよね。下の図を見てほしいんだけど、

またわれ:後手玉ががっちり守られているね。

あたろう:しかし、下の図のように、

あたろう:先手が持ち駒の桂馬を7四の地点に打って、王手をかけます。後手は、この桂馬取ることが出来ません。

またわれ:後手が桂馬を取ると、先手の角が後手の王様に当たっちゃうからかな?

あたろう:そうです!後手の王様が、7一の地点に逃げたら、

またわれ:あれっ、後手の王様が動けない。

あたろう:そう、▲8二金で詰んでいるよね。駒を跳び越せる桂馬ならではの攻めの手ですね。

 

あたろう:他にも桂馬犠牲にして手を作ることも有ります。下の図の見てみて、

またわれ:後手の6二の金が邪魔で、攻められないよ💦

あたろう:そこで、桂馬王手をかけます。

またわれ桂馬ただで取られちゃうよ💦

あたろう:大丈夫!下の図の様に、

あたろう桂馬取らせて、▲6三銀と打てば大丈夫。先手優勢です。

あたろう:これらの様な攻め方は、桂馬ならではと言えますね。

またわれ:さすがトリッキーな駒だね!

 

あたろう:他にも色々な桂馬活用法があると思いますが、また勉強して、またわれに紹介するね。

またわれ勉強頑張れよ!

 

あたろうまたわれでした。

 

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郷田真隆九段対八代弥七段の棋譜と、あたろうの感想(第74回NHK杯テレビ将棋トーナメント3回戦第8局2025年1月26日)

こんにちは!あたうる興業の「あたろう」です。将棋第74回NHK杯、郷田真隆九段対八代弥七段の対局の棋譜と、あたろうの感想を記事にしたいと思います。

2025/1/26 第74回NHK杯テレビ将棋トーナメント3回戦第8局

▲先手 郷田真隆(ごうだ まさたか)九段 53歳 竜王戦2組(1組:18期) 順位戦B級2組(A級:13期)

△後手 八代弥(やしろ わたる)七段 30歳 竜王戦1組(1組:3期) 順位戦C級2組

 

本対局の棋譜

▲7六歩△8四歩▲6八銀△3四歩▲7七銀△6二銀▲2六歩△4二銀▲4八銀△3二金▲5六歩△4一玉▲2五歩△3三銀▲5八金右△5二金▲7九角△5四歩▲6六歩△7四歩▲6七金△6四歩▲7八金△7三桂▲6九玉△6三銀▲3六歩△1四歩▲3七銀△5五歩(下図)

▲4六銀△5六歩▲3五歩△同歩▲5六金△4二金右▲3五銀△3四歩▲2四歩△同歩▲同銀△同銀▲同角△2三歩▲4六角△3六銀(下図)

▲5八銀△5二飛▲5五歩△4四歩▲6七金△4五銀▲6八角△8五桂▲8八銀△5六銀▲同金△5四歩▲同歩△同銀▲2四歩(下図)

△同歩▲8六歩△4五歩▲8五歩△5五銀▲5七歩△5六銀▲同歩△6六角▲7七角△3九角成(下図)

▲2四飛△5七歩▲6七銀△4九馬▲7八玉△2三歩▲3四飛△6七馬(下図)

▲同玉△5八銀▲7八玉△6七金▲8七玉△7七金▲同銀△6七銀成▲4四桂(下図)

△7八角▲8六玉△5三飛▲6二銀(下図)

△8五歩▲同玉△8四歩▲同玉△8三歩▲8五玉△8四金▲8六玉△5六飛▲5二銀(下図投了図)まで103手で先手郷田真隆九段の勝利。

 

素人あたろうの、本対局の感想

▲先手 郷田真隆九段(勝ち)

△後手 八代弥七段

 

序盤、30手目、後手△5五歩(下図)の場面

序盤の戦形は、相矢倉になりました。プロの将棋で「相矢倉」は最近見ていないので、これからどうなるのか、素人「あたろう」的には、楽しみに拝見していました。

 

手は進み、39手目、先手▲2四歩(下図)と、歩を突いた場面

以後、△2四同歩▲同銀△同銀▲同角△2三歩と進み、銀交換になります。

 

次に、45手目、先手▲4六角(下図)と、先手が角を4六の地点に引いた場面

後手は、46手目、△3六銀(下図)と、持ち駒にした銀を、すかさず3六の地点に打ちます。

果敢に攻める後手八代弥七段の手で、次のターンで、△4七銀不成として金取りと仕掛ける手も考えられますし、△4四歩と指してから△4五銀と引いて、角金取りと仕掛けることも出来る手です。

素人「あたろう」には、思いつかない△3六銀と打つ手でした。

 

手は進み、70手目、後手△6六角(下図)と、後手の角が6六の地点に出て来た場面

次に先手は▲7七角と、角交換を迫りますが、後手は△3九角成(下図)と、角を成らせて、飛車取りをかけます。

以後、▲2四飛△5七歩▲6七銀△4九馬▲7八玉△2三歩▲3四飛(下図)と進みます。

上図から、先手は桂馬を持っていて、先手のターンになったら、4四の地点に先手が桂馬を打って、飛車金取りを仕掛ける事の出来る場面であり、後手の玉周りは非常に不安定ですが・・・

次に、80手目、後手△6七馬(下図)と、馬で先手の銀を取って王手をかけます。

上図から、後手は馬を切って、勝負に出た手です。

次に先手▲6七同玉から、後手が先手玉を追いかけます。以後、△5八銀▲7八玉△6七金▲8七玉△7七金▲同銀△6七銀成(下図)の場面

上図、ここで先手のターンとなり、89手目、先手▲4四桂(下図)と、持ち駒の桂馬を4四の地点に打ちます。

 

終盤は、後手が先手玉を、持ち駒で追いかけるも、あと1枚足りませんでした。下図が投了図です。

 

一局を通して、後手の八代弥七段が果敢に攻める場面が多かった対局でしたが、先手の郷田真隆九段がしっかりと受けて、勝機を伺っていた感じがした対局でした。

素人「あたろう」的には、相矢倉の戦いが拝見できて、とても良かったです。

 

コラム・将棋サロン「またさかば」(2025/1/29号)

※ここは「またわれ村」の酒場「またさかば」。「あたろう」や「またわれ」が、「またさかば」の一角を借りて将棋談義をする、将棋サロン「またさかば」です。

またわれ:やあっ!僕「またわれ」。股の割れた大根の妖精だよ。

あたろう:こんにちは!あたうる興業の「あたろう」です。

 

あたろう:郷田真隆九段 対 八代弥七段の対局は、相矢倉で面白かったね。

またわれ:八代七段が、ちょっと焦ってしまったのかな・・・

 

あたろう:さて、将棋界では王将タイトル戦のさ中ですが、第2局も藤井聡太王将勝ちました。

またわれ:ほぇ~

あたろう:挑戦者は永瀬拓矢九段です。第3局は2月の5~6日に行われる予定です。

 

あたろう:4月から行われる、名人タイトル戦挑戦権をかけて、順位戦A級も熱い戦いが繰り広げられています。佐藤天彦九段、永瀬拓矢九段、増田康宏八段が候補に挙がる様相となって来ました。

またわれ:個人的には、佐藤天彦九段に頑張ってほしい気がする。

あたろう:あっ、そうなんだ。

 

あたろう:4月からは・・・叡王タイトル戦が始まりますが、伊藤匠叡王に挑戦するのは誰になるのか、注目です。

またわれ:何故?

あたろう藤井聡太竜王名人が、順当にタイトルを保持して、叡王の挑戦権を手に入れて、叡王に返り咲いたら・・・八冠になるしねぇ。

またわれ:なんにせよ、真剣勝負の世界ですから・・・

またわれ:プロの将棋のタイトル戦の話ばかりで、ちっとも面白くないぞ、あたろうよ。

あたろう:あい~。

あたろう:じゃあ、こんな話は如何でしょうか。先日、妻のうるちに、「俺の好きな将棋の駒って何だと思う?」と質問してみたんだ!

またわれ:そんなの知らんわい(怒)

あたろう:そしたらね。うるちは暫く考えて、答えてくれて、当たっちゃったのよ!

あたろうの好きな駒・・・それは・・・

 

 

またわれ:そうなんだぁ~、って、うるちさんは当てたのかい?

あたろう:そうなんだよ。一発で当てた。

またわれ:凄いね。

あたろううるち曰く、香車じゃ地味過ぎるし、桂馬じゃ動きがトリッキー過ぎるし、金や飛車角は、派手であなた好みじゃないから・・・だそうな。

またわれ消去法かいな、うるちさん素晴らしい。

あたろうって、攻めにも守りにも欠かせない駒だし、色々な戦法でも力を発揮する、現場の実力者って感じかな。

またわれあたろう王将向きじゃないしね(笑)

 

あたろうまたわれでした。

 

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渡辺明九段対佐藤康光九段の棋譜と、あたろうの感想(第74回NHK杯テレビ将棋トーナメント3回戦第7局2025年1月19日)

こんにちは!あたうる興業の「あたろう」です。将棋第74回NHK杯、渡辺明九段対佐藤康光九段の対局の棋譜と、あたろうの感想を記事にしたいと思います。

2025/1/19 第74回NHK杯テレビ将棋トーナメント3回戦第7局

▲先手 渡辺明(わたなべ あきら)九段 40歳 竜王戦1組(1組以上:18期) 順位戦A級(A級以上:13期)

△後手 佐藤康光(さとう やすみつ)九段 55歳 竜王戦1組(1組以上:29期) 順位戦B級1組(A級以上:26期)

 

本対局の棋譜

▲2六歩△3四歩▲7六歩△8八角成▲同銀△4二銀▲6八玉△3三銀▲4八銀△2二飛(下図)

▲7八玉△6二玉▲9六歩△9四歩▲4六歩△7二玉▲4七銀△8二玉▲8六歩△7二銀▲8七銀△2四歩▲8八玉△4四銀▲7八金△3三桂▲3六歩△2一飛▲7七桂△4二金▲3七桂△8四歩▲4八金△8三銀▲5六銀△5四歩▲2九飛△7二金▲6六歩△5五銀(下図)

▲同銀△同歩▲4五桂△同桂▲同歩△7四歩▲4六角△7三桂打(下図)

▲5五角△5一飛▲5六銀△5五飛(下図)

▲同銀△3三角▲4四歩△同歩▲3五歩△4五歩▲4四歩△3五歩▲5四桂△4一金▲4三飛(下図)

△3二銀▲3三飛成△同銀▲4三歩成△8五歩▲同歩(下図)

△同桂▲同桂△8六歩▲同銀△8四歩▲5三と△8五歩▲7七銀△5一金▲8七歩△7三角(下図)

▲5六歩△9五歩▲同歩△9六歩▲6五桂△8四角▲9六香△9五香▲9七歩△9六香▲同歩△9五歩▲6三と△同金▲6四香△6二歩▲6三香成△同歩▲5三桂成△9六歩▲9八歩△6一香▲8六歩(下図)

△同歩▲同銀△8五歩▲同銀△8六飛(下図)

▲7七玉△9五角▲8七歩△8五飛▲8六金△同角▲同歩△9五飛▲8七金△7五歩▲同歩△9七歩成▲同歩△7六歩(下図)

▲6八玉△7七金▲5七玉△8七金▲6二桂成△9七飛成▲7一角△7三玉▲5一成桂△7八金▲5八玉△6八金(下図投了図)まで134手で後手佐藤康光九段の勝利。

 

素人あたろうの、本対局の感想

▲先手 渡辺明九段

△後手 佐藤康光九段(勝ち)

 

本対局は、中終盤まで優劣のつけられない激戦でした。あたろうが注目したのは、序盤と、中盤のポイントとなった局面です。

 

初手から、

▲2六歩△3四歩▲7六歩△8八角成▲同銀△4二銀▲6八玉△3三銀▲4八銀△2二飛(下図)と進みます。後手は、△8八角成と角交換をして、飛車を2筋に振り、向かい飛車にしました。

後手の角交換振り飛車です。珍しい序盤だったので驚きました。後手の佐藤康光九段の独特な序盤の進め方でした。

 

手は進み、中盤、47手目、先手▲4六角(下図)と、先手が持ち駒の角を打った場面

上図より、後手は△7三桂打(下図)と打ちます。後手は持ち駒の桂馬で7三の地点を守ります。先手の角筋を塞ぎ、上部からの攻めにも対応した守りの桂馬打ちでした。

一見、素人には発想出来ないこの手ですが、さすが、後手の佐藤康光九段のプロの一手だと思いました。

 

手は進み、中盤、61手目、先手▲5四桂(下図)と、先手が持ち駒の桂馬を打った場面

上図より、後手△4一金、と引きます。

次に、63手目、先手は▲4三飛(下図)と、持ち駒の飛車を4三の地点に打ち込みます。

この63手目は、▲5三飛もあったと思うのですが、先手は4三に飛車を打ち込みます。素人目には、▲4三飛では、64手目に△3二銀と打たれて、先手の飛車の動きが狭くなるように思われるところで、先手の渡辺明九段が、▲4三飛と打ち込む手は、やはり驚きました。

 

上図より、△3二銀▲3三飛成(下図)と進み、先手は飛車角交換をします。

上図より、△3三同銀▲4三歩成と進み、先手は4三の地点にと金を作ることに成功します。

次に、68手目、後手は△8五歩(下図)と、盤上の8筋の歩を突いて、勝負にでます。

上図より、69手目、先手▲8五同歩(下図)と、先手は、後手が突いてきた8筋の歩を、同歩で取ります。

この69手目に、▲8五同桂と指す手もありました。

ここが、この対局の分岐点だったのかもしれません。

 

手は進み、中終盤、102手目、後手△6一香(下図)と、後手が持ち駒の香車を打った場面

上図より、先手▲8六歩(下図)と指します。

この手以降、後手が攻めを展開します。

上図より、△8六同歩▲同銀△8五歩▲同銀△8六飛(下図)と進み、後手は持ち駒の飛車で王手銀取りをかけます。この時点で、後手優勢と言えると思います。

 

以後も、後手の攻めが続き、134手目に、後手△6八金(下図投了図)にて、先手の投了となります。

 

一局を通して、渡辺明九段も、佐藤康光九段も、言うまでもなく一流のプロ棋士であり、素人には指せない手を、沢山拝見出来た対局だったと思います。

後手の佐藤康光九段が勝機を待ちながら、勝ち切った対局だったと思います。

 

コラム・将棋サロン「またさかば」(2025/1/23号)

※ここは「またわれ村」の酒場「またさかば」。「あたろう」や「またわれ」が、「またさかば」の一角を借りて将棋談義をする、将棋サロン「またさかば」です。

またわれ:やあっ!僕「またわれ」。股の割れた大根の妖精だよ。

あたろう:こんにちは!あたうる興業の「あたろう」です。

 

またわれ:それにしても、渡辺明九段と佐藤康光九段の対局は面白かったね。

あたろう:優劣がつかない展開が、長く続いたね!勉強になりました。

 

あたろう:さて、最近のタイトル戦ですが・・・

またわれ:藤井くんね!

あたろう:「またわれさん」よ、失礼だぞ。藤井竜王名人のタイトル戦に話をふれたいと思います。先日の1月12日~13日に、王将のタイトル戦、第1局が行われました。藤井聡太王将に挑戦するのは、永瀬拓矢九段です。この第1局は、藤井王将が勝利し、白星発進となりました。

またわれ:去年の竜王戦も防衛したし、相変わらず強いですね。

あたろう:王将戦第2局は1月25日~26日に予定されています。楽しみですね!

あたろう:更に、2月からは、棋王のタイトル戦が行われます。藤井聡太棋王に挑戦するのは、増田康宏八段です。増田八段は、タイトル戦に挑戦するのは初めてだそうで、藤井棋王との対局も注目です。棋王戦第1局は2月2日に行われる予定です。

またわれ:今後も藤井聡太竜王名人(七冠)の対局に目が離せませんな。

あたろう:ところで「またわれ」よ。女流棋士の西山朋佳白玲を知っているかい?

またわれ:良く分からない・・・

あたろう:西山朋佳白玲は、プロ棋士に成る為に、四段昇段試験に挑戦したんだけど、残念ながら、五番勝負を2勝3敗で終えて、昇段ならずだったんだよね。

またわれ:やはり、勝負の世界は厳しいですな。

あたろう:私「あたろう」は、西山朋佳白玲の今後も、応援させて頂きたいと思います。

あたろう:今後もこのブログで、将棋界の出来事などを紹介したいと思います。あと、色々な将棋にまつわる記事も書いていきたいと思います。

またわれ:よろしくお願いいたしまする~☗

 

あたろうまたわれでした!

 

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屋敷伸之九段対斎藤慎太郎八段(第74回NHK杯テレビ将棋トーナメント2回戦第9局2024年10月6日)

こんにちは!あたうる興業の「あたろう」です。将棋第74回NHK杯、屋敷伸之九段対斎藤慎太郎八段の対局の棋譜と、あたろうの感想を記事にしたいと思います。

2024/10/6 第74回NHK杯テレビ将棋トーナメント2回戦第9局

▲先手 屋敷伸之(やしき のぶゆき)九段 52歳 竜王戦2組(1組:16期) 順位戦B級2組(A級:6期)

△後手 斎藤慎太郎(さいとう しんたろう)八段 31歳 竜王戦1組(1組:3期) 順位戦B級1組(A級:4期)

解説は髙見野泰地七段です。本対局の見どころは、このお二人は、お互い居飛車党なのですけど、屋敷九段が先手になった場合は、相掛かりか、角換わりになると思いますとのことです。

本対局の棋譜

▲2六歩△8四歩▲2五歩△8五歩▲7六歩△3二金▲7七角△3四歩▲8八銀△7七角成(下図)

▲同銀△2二銀▲3八銀△3三銀▲7八金△6二銀▲4六歩△6四歩▲4七銀△7四歩▲3六歩△7三桂▲6八玉△6三銀▲3七桂△4二玉▲9六歩△1四歩▲1六歩△9四歩▲4八金△8一飛▲5六銀△6二金▲6六歩△5四銀▲2九飛△5二玉▲7九玉△4四歩▲8八玉△6三金▲2八飛△6二金▲6七銀△6五歩(下図)

▲同歩△同桂▲6六銀左△6四歩▲5六歩△8六歩(下図)

▲同歩△同飛▲8七歩△8一飛▲5五歩△4三銀▲2九飛△4二玉▲4五歩(下図)

△同歩▲同桂△4四銀左▲4六歩△9五歩(下図)

▲同歩△9六歩▲6三歩△7二金▲3五歩△9七歩成(下図)

▲同玉△4七歩▲5八金△3八角▲6九飛(下図)

△2七角成▲4七金△3五歩▲5六銀△3八馬▲8八玉△3六歩▲6五銀直(下図)

△同歩▲同飛△6四歩▲同飛△7三金▲4四飛(下図)

△同銀▲6二歩成△3一玉▲5二と(下図)

△4五銀▲同歩△6六桂▲3四桂(下図)

△7八桂成▲同玉△6九銀▲7七玉△7八金▲6六玉△6四飛▲6五角(下図)

△3四飛▲4四桂△3三金▲4二銀△2二玉▲3三銀成△同飛▲3二桂成(下図投了図)まで115手で先手屋敷伸之九段の勝利。

 

素人あたろうの、本対局の感想

 

▲先手 屋敷伸之九段 (勝ち)

△後手 斎藤慎太郎八段

序盤、戦形は角換わりになりました。

今回、素人「あたろう」が注目したのは、中終盤から終盤にかけてです。

中終盤、後手△3八角(下図)と打った場面、

上図より、先手2九の飛車が▲6九飛(下図)と、6筋に移動します。

この先手の6筋の飛車が、先手の攻めに活きてきます。

上図より、△2七角成▲4七金△3五歩(下図)、

後手が3筋の歩を、攻めに活かそうとしますが、先手は3筋にかまうことなく、攻めと守りを展開します。

上図より、▲5六銀△3八馬▲8八玉△3六歩(下図)、

先手は6七にいた銀を5六へ進めて、4七の金を守りつつ、6筋の飛車道を通します。そして、9七にいた自玉を8八へ戻します。

上図より、先手▲6五銀直(下図)、

先手は、飛車先の銀を6五へ進め、攻めを展開します。

上図より、△6五同歩▲同飛△6四歩▲同飛△7三金▲4四飛(下図)、

先手の飛車は、6九の位置から、6五、6四、4四、と移動し、その手を十分として飛車を切ります。

上図より、△4四同銀▲6二歩成△3一玉▲5二と△4五銀▲同歩△6六桂(下図)、

後手のターン、後手は△6六桂と打って、攻めの姿勢をみせますが、

上図より、先手▲3四桂(下図)、

後手の攻めにかまわず、3四に桂を打ちます。

この時点で、先手は自玉が詰まないと判断しました。

上図より、△7八桂成▲同玉△6九銀▲7七玉△7八金▲6六玉△6四飛(下図)、

と、後手は先手玉を追います。

6四の後手の飛車に対して、先手の間駒が絶妙でした。

上図より、先手▲6五角(下図)、

先手は角を間駒として、後手玉の頭にある3二の金を睨みます。

以後、上図より、△3四飛▲4四桂△3三金▲4二銀△2二玉▲3三銀成△同飛▲3二桂成(下図投了図)、

と進み、後手の投了となりました。

本対局は角換わりでしたが、中終盤以降、先手の鋭い攻めが光る対局であったとともに、先手玉が8八へ引いた守りの手や、自玉の詰みが無い事を読み切っていたと思われる攻めが、素晴らしい対局でした。

 

コラム・将棋サロン「またさかば」(2024/10/10号)

 

※ここは「またわれ村」の酒場「またさかば」。「あたろう」や「またわれ」が、「またさかば」の一角を借りて将棋談義をする、将棋サロン「またさかば」です。

またわれ:やあっ!僕「またわれ」。股の割れた大根の妖精だよ。

あたろう:こんにちは!あたうる興業の「あたろう」です。

またわれ:なんかこの将棋コラムも久しぶりだな。そして、対局の感想も、なんか偉そうな感想だったなぁ、おいっ!

あたろう:うん💦自分で書いていて、なんか偉そうな感想になった気がする。自分の腕前なんて大したこと無いのにね💦それはさておき、将棋の記事書くの、物凄くひさしぶりだからね。今の将棋界のトレンドも良く知らないので調べたさ。

またわれ:そう言えば・・・藤井聡太さんが伊藤匠さんにタイトルを奪取されたよね。

あたろう:そうなんだよね。ビックリしたよね。やはり八冠維持というは難しい・・・というか、伊藤匠さん凄いよ!新叡王の誕生ですね。

またわれ:今回は最近のプロ将棋のタイトルの状況について紹介するのかな。

あたろう:そうだね。

・叡王戦

藤井聡太叡王に挑戦した伊藤匠さんが、2勝2敗として最終局までもつれ込みました。6月20日に行われた第5局。伊藤匠さんが藤井聡太叡王に勝利し、叡王のタイトルの奪取に成功しました。藤井聡太八冠が七冠に陥落という話題は記憶に新しい出来事です。

・棋聖戦

6月~7月に行われた棋聖戦。藤井聡太棋聖に挑戦したのは、山崎隆之八段でした。結果は、藤井聡太棋聖の3戦全勝でタイトル防衛しました。

・王位戦

7月~8月に行われた王位戦。藤井聡太王位に挑戦したのは、渡辺明九段でした。結果は、藤井聡太王位の4勝1敗でタイトル防衛しました。

・王座戦

9月に行われた王座戦。藤井聡太王座に挑戦したのは、永瀬拓矢九段でした。結果は、藤井聡太王座の3戦全勝でタイトル防衛しました。

・竜王戦

竜王のタイトル戦は、第1局が10月5~6日に行われました。藤井聡太竜王に挑戦するのは、佐々木勇気八段。竜王戦は七番勝負で、先に4勝した方がタイトルを得ることが出来ます。第1局は、藤井聡太竜王が勝利しました。第2局は、10月19~20日に行われる予定です。

またわれ:う~ん、つまりだ。藤井聡太竜王名人は、七冠陥落しても

めっぽう強い

というわけだねぇ・・・

あたろう:そうだね。勢いそのままというか、更に強さを増しているのかもね。

またわれ:年末最後の将棋と言えば「竜王戦」。

あたろう:竜王位は将棋界の最高峰のタイトルなので必見です。そして、挑戦者は佐々木勇気八段。第1局は敗れたものの、今後も注目です。

またわれ:昨年度のNHK杯の優勝は佐々木勇気八段だったね。なんか藤井聡太竜王との因縁の対局って感じで熱くなれそうだね。

 

あたろうまたわれでした。

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