こんにちは!あたうる興業の「あたろう」です。将棋第73回NHK杯、千田翔太七段対出口若武六段の対局の棋譜と、あたろうの感想を記事にしたいと思います。
2023/4/16 第73回NHK杯テレビ将棋トーナメント1回戦第3局
▲先手 出口若武(でぐち わかむ)六段 27才 竜王戦6組 順位戦C級1組
△後手 千田翔太(ちだ しょうた)七段 29才 竜王戦3組 順位戦B級1組
解説は稲葉陽八段です。本対局の見どころは、二人とも序盤の研究が深いですし、攻めが鋭くて、終盤が強いところが似ているかなというところがありますので、この二人が最新形の将棋で攻めていく、攻め合いのねじり合いが見られるかなあと思いますとのことです。
本対局の棋譜
▲2六歩△8四歩▲2五歩△8五歩▲7八金△3二金▲3八銀△7二銀▲9六歩△5二玉(下図)
▲4六歩△9四歩▲4七銀△7四歩▲2四歩△同歩▲同飛△2三歩▲2八飛△7五歩▲6八銀△8六歩▲同歩△同飛▲8七歩△8四飛▲5六歩△3四歩▲5七銀△7三銀▲6六銀△6四銀▲7九角△4二銀▲5七角(下図)
△8五飛▲5八金△7三桂▲3六歩△4四歩▲3七桂△4三銀▲6九玉△6二金▲6八金右△5四歩▲7九玉△1四歩▲1六歩△3一角▲3五歩△6五桂(下図)
▲同銀△同銀▲6六歩△7四銀▲4五歩△6四角▲4六角△4五歩▲6四角△同歩▲2二歩△3九角(下図)
▲3八飛△6六角成▲2一歩成△4六歩▲5八桂(下図)
△6五馬▲4六桂△8八歩▲同玉△8六歩▲同歩△8七歩▲同金△7九銀(下図)
▲同玉△8七馬▲8八銀△8六馬▲8七歩△同馬▲同銀△同飛成▲8八歩△8一竜▲1八角(下図)
△6三金▲3四歩△6二玉▲3三歩成△同金▲4五桂△3七歩▲同飛△4四金▲3三飛成(下図)
△3二歩▲4二竜△5二金▲3一竜△同竜▲同と△4九飛(下図)
▲6九歩△1九飛成▲8一飛(下図)
△7一銀▲8二角△同銀▲同飛成(下図)
△7二香▲7一銀△5一玉▲5三桂打△6二金寄▲同銀成△同金▲4一桂成△5二玉▲5三金△同金▲7二竜(下図)
△6二金▲4二成桂△同玉▲6二竜△3一玉▲3三桂成△同歩▲2二金(下図投了図)まで133手で先手出口六段の勝利。
素人あたろうの、本対局の感想
序盤、戦形は相掛かりになりました。
手は進み、中盤、後手△3九角(下図)の場面
上図より、▲3八飛△6六角成(下図)となり、先手の飛車の位置が3八の位置に移動します。
この先手の飛車が、終盤の先手の攻めで活躍します。
上図より、▲2一歩成△4六歩(下図)の場面
上図、先手が▲4六同銀なら、後手の△5六馬で、後手の飛銀両取りになる訳ですが、先手は▲5八桂(下図)と、桂を打ち、馬取りとします。
上図より、本譜では、△6五馬▲4六桂と進みますが、もし、後手が△4七歩成と、先手の銀を取った場合、以後、▲6六桂△3八と▲7四桂という手筋が考えられます。
その後、後手は8筋を果敢に攻めますが、攻めが続かず、後手△8一竜(下図)と、後手が竜を引いた場面
上図より、先手▲1八角(下図)と、先手は角を打ち、角筋を後手の竜に効かせます。
上図より、△6三金▲3四歩△6二玉▲3三歩成△同金▲4五桂△3七歩▲同飛△4四金▲3三飛成(下図)と先手は、竜を作ることに成功します。
以後、終盤にかけて、お互いの竜を交換することになります。
手は進み、先手▲8一飛と打つ場面
上図より、後手△7一銀▲8二角△同銀▲同飛成(下図)と、先手が王手をかけます。
終盤は、先手の攻めが、後手の投了まで続きました。
長い序盤と中盤、後手の8筋の攻めから、一転、先手の攻めが続き、終局まで長い対局でしたが、先手の▲5八桂などの妙手が拝見できて、とても楽しかったです。
次回放送される対局
2023/4/23 AM 10:30より放送 第73回NHK杯テレビ将棋トーナメント1回戦第4局
三浦弘行(みうら ひろゆき)九段 49才 竜王戦3組(1組:13期) 順位戦B級1組(A級:19期)
野月浩貴(のづき ひろたか)八段 49才 竜王戦3組 順位戦C級1組
の対局です。
あたろうでした!!