こんにちは！あたうる興業の「あたろう」です。将棋第71回NHK杯、深浦康市九段対松尾歩八段の対局の棋譜と、あたろうの感想を記事にしたいと思います。
2022/3/6 第71回NHK杯テレビ将棋トーナメント準決勝第1局
▲先手 松尾歩(まつお あゆむ)八段 41才 竜王戦1組(1組:9期) 順位戦B級1組
△後手 深浦康市(ふかうら こういち)九段 50才 竜王戦2組(1組:11期) 順位戦B級2組(A級:10期)
松尾八段はNHK杯18回目の出場です。対する深浦九段は29回目の出場です。対戦成績は深浦九段の7勝、松尾八段の8勝です。解説は村山慈明七段です。松尾八段は基本的には居飛車党ですが、振り飛車も指されますし、色々な戦形を指しこなす棋士とのことです。攻め将棋で、中終盤にかけて鋭角的な鋭い手がバンバン飛んでくるような印象とのことです。深浦九段はNHK杯でも優勝経験のある実力者です。居飛車党の本格派で、粘り強さが代名詞といえる、中終盤に非常に強い棋士との印象とのことです。序盤の戦形予想ですが、二人共居飛車党で、最新形を良く指されるので、相掛かりの戦形を本命として挙げたいと思いますとのことです。この二人の対戦だと、濃密な中終盤が繰り広げられるので、本局もそういった将棋を期待したいとのことです。序盤は解説の村山七段が予想していた通り、相掛かりの戦形になりました。それでは本対局の棋譜に入っていきたいと思います。
▲２六歩△８四歩▲２五歩△８五歩▲７八金△３二金▲３八銀△７二銀▲５八玉△１四歩▲１六歩△８六歩▲同歩△同飛▲８七歩△８四飛(下図)
▲３六歩△３四歩▲４六歩△９四歩▲９六歩△５二玉▲４七銀△３三角▲４八金△４二銀▲３七桂(下図)
△６二金▲７六歩△７四歩▲４五角△４四角▲同角△同歩▲５五角(下図)
△７五歩▲２四歩△同歩▲９一角成△４五歩▲２四飛△２三歩▲２九飛△７六歩▲４五歩△７三桂▲７五香(下図)
△７七歩成▲７四歩△４六歩▲同銀△６五角▲５六歩△７八と▲７三歩成(下図)
△同金▲同香成△８七飛成▲４四桂△４三玉▲７二成香△４七歩▲５二銀△３三玉▲５五馬(下図)
△４八歩成▲同玉△３一金▲６五馬△６七竜▲３二金まで71手で先手松尾八段の勝利(下図投了図)
「素人あたろうの、本対局の感想」
本対局は先手が取った駒の、無駄のない活用が際立つ対局だったと思います。
下図△４四角の場面
先手は４四同角と、角を取ります。△４四同歩の後、▲５五角(下図)と打ち込みます。
下図△２四同歩の場面
先手は９一角成と、後手の香車を取ります。以後、手が進み、▲７五香(下図)と後手の７三桂を狙います。
下図△７三同金の場面
先手は７三同香成と後手の桂と金を取ります。そして下図▲４四桂と打ち、王手します。
後手は△４三玉(下図)と逃げますが
先手は７二成香と、後手の銀を取ります。そして、すかさず▲５二銀(下図)と王手します。
最後は下図投了図▲３二金と打って、後手の投了となります。
先手が、取る駒の無駄の無い活用が際立つ対局だったと思います。
「あたろう」的にはマネの出来ない将棋(当たり前ですが)でした。拝見していて、とても爽快な松尾八段の将棋だったと思います。
次回NHK、Eテレで放送される対局は・・・2022/3/13 AM 10:30より放送 第71回NHK杯テレビ将棋トーナメント準決勝第2局
羽生善治(はぶ よしはる)九段 51才 竜王戦1組(1組以上:33期) 順位戦A級(A級以上:29期)
豊島将之(とよしま まさゆき)九段 31才 竜王戦1組(1組以上:9期) 順位戦A級(A級以上:5期)
の対局です。
あたろうでした！！
