こんにちは!あたうる興業の「あたろう」です。将棋第71回NHK杯、豊島将之九段対松尾歩八段の対局の棋譜と、あたろうの感想を記事にしたいと思います。
2022/3/20 第71回NHK杯テレビ将棋トーナメント決勝
▲先手 松尾歩(まつお あゆむ)八段 41才 竜王戦1組(1組:9期) 順位戦B級1組
△後手 豊島将之(とよしま まさゆき)九段 31才 竜王戦1組(1組以上:9期) 順位戦A級(A級以上:5期)
いよいよ第71回NHK杯テレビ将棋トーナメントの決勝となりました。先手は松尾八段、後手は豊島九段となりました。解説は佐藤康光九段です。両者とも決勝は初めてであり、勝てば初優勝となります。対戦成績は豊島九段の4勝、松尾八段の1勝です。本対局の序盤は両者とも居飛車で角の相掛かり模様の最新形で、玉の中住まいとなりました。それでは本対局の棋譜に入っていきたいと思います。
▲2六歩△8四歩▲2五歩△8五歩▲7八金△3二金▲3八銀△7二銀▲5八玉△9四歩▲9六歩△8六歩▲同歩△同飛▲8七歩△8四飛(下図)
▲3六歩△3四歩▲4六歩△5二玉▲4七銀△7四歩▲7六歩△7三桂▲4八金△8六歩(下図)
▲同歩△同飛▲6六歩△7六飛▲2四歩△同歩▲同飛△8六歩▲6七玉(下図)
△7五飛▲8七歩△同歩成▲同金△2三歩▲2七飛△6四歩▲8六金△8七歩(下図)
▲同金△6五歩▲7七歩△6六歩▲5八玉△8五飛▲8六歩△8一飛(下図)
▲7八銀△6三銀▲4九玉△4二玉▲7六歩△5二金▲3八玉△6一飛(下図)
▲3七桂△5四銀▲6八歩△1四歩▲1六歩△4四角▲7七桂△2二銀▲4五歩△3三角▲2九飛△2四歩▲9八香(下図)
△9二香▲9九飛△6五桂▲同桂△同銀▲3五歩△2三銀▲3四歩△同銀(下図)
▲4六桂△2三銀▲2九飛△3五歩▲2五歩△5五桂(下図)
▲2四歩△同角▲5六銀△同銀▲同歩△3六歩(下図)
▲3四桂△同銀▲2四飛△4六桂(下図)
▲4九玉△2三金▲2六飛△3七歩成(下図)
▲同金△3五銀打つ(下図)
▲2八飛△3六歩(下図投了図)まで106手で後手豊島九段の勝利
以上、第71回NHK杯テレビ将棋トーナメントは豊島将之九段の初優勝となりました。
「素人あたろうの、本対局の感想」
先手は中盤、飛車を9筋に振ってみたり試行錯誤していましたが、後手の終盤の攻めは鋭く、最後先手は攻め手無しで投了となりました。
「素人あたろう」の印象に残った後手の差し回しを述べたいと思います。
下図、△5五桂打つは、6筋にある後手の飛車で攻めの姿勢を見せつつ、先手の4七銀を狙う絶妙な手でした。
手が進み、△3六歩(下図)より
▲3四桂△同銀▲2四飛△4六桂打つ(下図)と、後手は手に入った桂で王手をかけます。
下図投了図では、5五桂と4六桂が有効に働き、先手投了やむなしとなりました。
NHK杯は持ち時間10分、交流時間は1分単位で10回しかない早指し将棋ですが、豊島九段の冷静かつ鋭い攻めは「素人あたろう」が言うのも何ですが、素晴らしいと思いました。
来年度も将棋NHK杯を楽しく拝見して、勉強したいと思います。
あたろうでした!!