こんにちは!あたうる興業の、あたろうです。将棋第76回NHK杯、屋敷伸之九段対渡辺大夢六段の対局の棋譜と、あたろうの感想を記事にしたいと思います。
2026/5/24 第76回NHK杯テレビ将棋トーナメント1回戦第8局
▲先手 屋敷伸之九段 54歳
△後手 渡辺大夢六段 37歳
本対局の棋譜

▲2六歩△3四歩▲7六歩△8四歩▲2五歩△3二金▲7八金△8五歩▲2四歩△同歩▲同飛△5二玉▲7七角△同角成(下図・14手目)

▲同金△2二銀▲2八飛△2三歩▲4八銀△7二銀▲4六歩△6四歩▲4七銀△7四歩▲5六銀△6三銀▲6六歩△7三桂▲4八金△6二金▲3六歩△3三銀▲3七桂△8一飛▲2九飛△1四歩▲1六歩△5四歩▲5八玉△4四銀▲9六歩△9四歩▲4五歩(下図・43手目)

△5三銀▲8八銀△7二金▲4七銀△6二金▲5六歩△7二金▲4六銀△6二金▲4七金△7二金▲4八玉△6二玉▲5五歩(下図・57手目)

△同歩▲同銀△5四歩▲4六銀△4一飛(下図・62手目)

▲6七金△4四歩▲同歩△同銀▲4五歩△5三銀▲5七金左△8一飛(下図・70手目)

▲5五歩△同歩▲4四歩△同銀▲1七角(下図・75手目)

△4三歩▲5五銀△3五歩▲4四銀△同歩▲3五角△3三桂▲4三歩(下図・83手目)

△3四銀▲4四角△5三歩▲5四歩△同銀▲4二銀(下図・89手目)

△4三金▲3三角成△同金▲同銀成△4六歩(下図・94手目)

▲同金直△4五歩▲5六金寄△6五桂▲同歩△4四角(下図・100手目)

▲3四成銀△8八角成▲2三飛成△5五銀▲3二竜(下図・105手目)

△7三玉▲7五桂△6二銀▲6四歩△5六銀▲同金△7五歩▲6三銀(下図・113手目)

△同銀▲同歩成△同金▲6五桂(下図・117手目)

△6四玉▲7三銀△同金▲6二竜△6三金打▲5四金(下図・123手目)

△同歩▲5三銀△7四玉▲7三桂成△同金▲6四金△同金▲同銀成(下図投了図)まで131手で先手屋敷伸之九段の勝利。

素人あたろうの、本対局の感想
▲先手 屋敷伸之九段(勝ち)
△後手 渡辺大夢六段
屋敷伸之九段、渡辺大夢六段、両者共に居飛車党です。私あたろうは、本格居飛車党同士の対局が観られるのを楽しみに拝見しました。
序盤、後手14手目、△7七同角成の場面(下図)。

後手からの角交換で序盤が始まりました。
以後、長い序盤が続きます。
手は進み、先手43手目、▲4五歩の場面(下図)。

先手玉は5八の位置に、後手玉は5二の位置に居ます。両者共、中住まいの陣形です。
上図より、△5三銀▲8八銀△7二金(下図)。

後手は6二にいた金を7二に動かします。ここから暫く後手は、この金を6二と7二の位置に、行ったり来たりを繰り返して、先手の様子を伺います。
上図より、▲4七銀△6二金▲5六歩△7二金▲4六銀△6二金▲4七金△7二金(下図)。

ここまで、後手は戦形変わらずです。どちらから仕掛けるか注目でした。
上図より、▲4八玉△6二玉(下図)。

ここで後手は5二に居た玉を6二の位置に動かします。
上図より、▲5五歩(下図)。

後手玉が動いたのを見て、先手から仕掛けていきました。
一見、固い陣形の後手玉ですが、意外な弱点がありました。
手は進み、先手73手目、▲4四歩の場面(下図)。

先手は4四の位置に歩を進めます。ただで取られてしまう歩ですが、
上図より、△4四同銀▲1七角(下図)。

先手は持ち駒の角を1七の位置に打ち込みます。後手の銀取りと、その先の後手玉ににらみを効かせます。
先手の屋敷伸之九段は、後手玉の陣形を見て、1七の角の打ち込みを狙っていたと思われます。
手は進み、先手89手目、▲4二銀の場面(下図)。

盤上は、複雑に駒があります。
上図より、△4三金▲3三角成(下図)。

ここで先手は角を切って行きます。
上図より、△3三同金▲同銀成(下図)。

この時点で、2九に居る先手の飛車が、2三に成り込めるのが確実になりました。
一連の流れを見ていて、飛車を成り込ませるための、先手の攻めは見事です。
上図より、△4六歩(下図)。

ここで後手も攻めの姿勢を見せます。
手は進み、後手102手目、△8八角成の場面(下図)。

後手は馬を、8八の地点に作る事に成功します。
上図より、▲2三飛成(下図)。

先手は後手の馬に構うことなく、2九の飛車を2三に成らします。
上図より、△5五銀▲3二竜(下図)。

攻め合いです。後手は5五の位置に銀を進めますが、先手は構わず▲3二竜と王手をかけます。
これより、先手の鋭い攻めが続きます。
手は進み、最終盤、後手122手目、△6三金打の場面(下図)。

三段目の後手の金二枚は、一見頑丈そうに見えます。先手は金銀の二枚で後手玉を詰まさないといけません。
上図より、▲5四金(下図)。

最終盤の先手の妙手で、後手は歩で金を取るしかありません。よって、5三の地点が空き、銀を打ち込む場所ができました。
上図より、△5四同歩▲5三銀△7四玉▲7三桂成△同金▲6四金△同金▲同銀成(下図投了図)。

ここで後手の渡辺大夢六段は投了しました。
投了図以下は、後手玉が8四に逃げたら▲7三竜で詰みです。後手玉が8三に逃げたら、やはり▲7三竜で、△9二玉▲9三金で詰みです。
一局を通して、屋敷伸之九段の、後手の陣形の隙を見逃さず、1七角を打つタイミングを見計らっていたかの様な差し回しと、先手の飛車が成り込んでからの、鮮やかな寄せが素晴らしかったと思います。
あたろうでした。




